インドの郷土菓子「ラドゥ」をご存知でしょうか。
日本でも有名なインド映画『マダムインニューヨーク』に出てくるので、「あーあれね!」と思われる方も多いと思います。私もこの映画がきっかけでラドゥを知ったのですが、ラドゥにはいろんな種類があります。そして先日、ようやく映画に出てくるラドゥにそっくりのラドゥに出会うことができました!
ラドゥの種類
ラドゥは、お祝い事やヒンドゥー教の行事などに欠かせないインドの郷土菓子。ゾウの姿をした神様、ガネーシャの大好物でもあります。
ただ「ラドゥ」と一言で言っても、いろんな種類があります。日本では「ラドゥ」とひとくくりで呼ばれることが多いですが、作り方、見た目、味など、全く異なるようです。まずは、その中でもメジャーなラドゥをご紹介します。
ベサン・ラドゥ(Besan ladoo)
インドでもポピュラーなラドゥの1つで、作り方も比較的簡単。ひよこ豆の粉である「ベサン粉」、砂糖、ギーで作るラドゥで、初めにベサン粉をローストするのが特徴です。ロースしたベサン粉を砂糖やカルダモンパウダーで味付けし、ギーで固めて作ります。
ちなみに私も以前、このベサンラドゥを作ってみました。サクッとホロホロした食感でおいしいです。
モティチュール・ラドゥ(Motichoor ladoo)
ヒンドゥー語で「Moti」は真珠、「Choor」は砕くという意味なので、「モーティーチュールラドゥ」は砕いた真珠のラドゥということになります。
「モティチュールラドゥ」は、小さな粒状に揚げたベサン粉をくっつけて丸めて作ります。サフランを使うようで、きれいな黄色い色をしているのが特徴です。柔らかくしっとりとした食感です。
ブーンディ・ラドゥ(Boondi ladoo)
ブーンディラドゥは、モティチュールラドゥと同じく、小さな粒状に揚げたベサン粉をまとめて作るのですが、違いはその粒の大きさ。ブーンディラドゥの方が粒が大きく、モーティラドゥの方が細かい粒になります。
ちなみに「Boondi」はヒンドゥー語の「Boond」から由来していて、「Boond」はしずくという意味。ベサン粉で作ったタネを揚げるときに、しずくのようにして油に落とすので、そう呼ばれているようです。
アタ・ラドゥ(Atta lado)
アタラドゥは、その名の通りベサン粉ではなくアタ粉、つまり全粒粉で作るラドゥです。ベサン粉を使わないので、家庭で材料を用意しやすく作りやすいラドゥです。作り方はベサンラドゥに似ています。
映画『マダム・イン・ニューヨーク』に登場するラドゥ
インド映画の中でも、ラドゥが象徴的に使われているのが、『マダム・イン・ニューヨーク』。
主人公はまさに良妻賢母という感じのインドの専業主婦で、英語が苦手なことや社会を知らないことを娘たちにバカにされ、コンプレックスを感じています。それがあるきっかけでニューヨークの英会話学校に通うようになり、いろんな国からきた仲間と一緒に英語を話す楽しさを知り、同時に誇りを取り戻していきます。そんな主人公が得意なのがラドゥを作ることで、物語の要所で何度も象徴的に出てきます。
この映画に出てくるラドゥは鮮やかな黄色のラドゥで、作っているシーンからしてもモティチュールラドゥだと思います。
「オオサカスパイス&ハラールフード」でモティチュールラドゥを発見
日本ではあまり馴染みのないラドゥですが、大阪梅田にある「オオサカスパイス&ハラールフード」さんでモティチュールラドゥを見つけました。
箱にある写真は、映画で観ていたものと違いましたが、中身はまさに映画と同じ。そっくりそのまま、これだ!という感じです。
そして気になる味ですが、甘くて少し豆っぽい香りがします。食感はしっとりしていて、素朴でおいしいです。ずっしりしているので、ひとつ食べるとわりと満足します。
インドのお菓子と言うと、なんとなくクセが強いのかなとイメージされる方も多いかと思いますが、全くそんなことはなく、むしろ素朴。甘さは強めですが、私にとっては嫌な甘さではありませんでした。日本人でもおししくいただけるお菓子ではないかと思います。
「オオサカスパイス&ハラールフード」へのアクセス
大阪市北区芝田2−2−8 幸福相互ビル 3F
電話:06-6373-4436
営業時間:11:00-21:00(緊急事態宣言中は変更の可能性あり)
定休日:無し
JR大阪駅、大阪Metro御堂筋線梅田駅、阪急大阪梅田駅から徒歩5分程度の雑居ビルの3階にあります。入り口が奥まっているので少し入りづらいかもしれませんが、入ってみると優しい店員さんがいらっしゃるので大丈夫。日本語OKです。
楽天でも買えます
楽天のIndia@Homeさんでも購入できます。
スパイス屋さんなどがお近くにない場合は↓から購入してみてください。