すてきなランナーの写真が撮りたい!紹介したい!ということで、「ランナーズスナップ」のコーナーを始めました。撮らせていただいた写真と一緒に、それぞれの走る楽しみやランニングへの想い、お気に入りのウェアなどもお伝えします。
第3回はなんと、トライアスロンの国体兵庫県代表である前田隼矢さん(34歳)。日本選手権や国際大会でも活躍されていて、トライアスロンスクールのコーチもされています。そんな隼矢さんの大阪城でのランニングを撮影させていただき、お話もたくさん伺いました。
Running Story
隼矢さんがトライアスロンに出会ったのは、小学4年生の頃。通っていたスイミングスクールの友達のご両親がトライアスリートだったことから、初めてトライアスロンという競技を知ったそうです。ちょうどその頃、水泳の記録が伸び悩んでいて、走るのが好きだったこともあり、トライアスロンなら勝負できるかもしれないと、ほぼ独学で練習を始めたとのこと。
中学生になってからは陸上部に入り、朝と夕方の途中までは陸上部で練習、家に帰ってバイクで12kmくらい離れたスイミングスクールへ行き、2時間くらい泳ぐというトレーニングを週6日。物凄い練習量ですが、周りの期待に応えたいという気持ちが大きく、ハードな練習も当時はそれが普通だと感じていたそうです。
そんなハードな練習の結果、中学2年生では全国ジュニア選手権3位、3年生で2位になり、アジア選手権の日本代表にも選ばれました。それでも学生時代は、ずっと挫折を感じてばかりだったんだとか。というのも、陸上や水泳など一つ一つの競技ではなかなか思うような結果が出せず、トライアスロンでの入賞は、喜びよりも安堵感が大きかったそうです。
高校からは陸上に専念し、駅伝選手として活躍。大学3年生まで続け、4年生からトライアスロンに復帰します。そして社会人となった今は、トライアスロンの選手として高みを目指しながら、コーチとして、初心者からプロを目指す選手まで指導されています。
トライアスロンや陸上で、ずっと第一線で活躍して来られた隼矢さんですが、実は学生時代はずっと怪我との戦いだったそう。頑張れば頑張るほど結果が出ると思いこみ、無理な練習をし続け、体はボロボロに。今は、故障せずに結果を出し続けるということを目標に、競技を続けているとのことです。そのためには、まず正しいフォームで動くこと。日常生活の動作から走るフォームまで、全ての動きに気をつけることが大切だと教えてくださいました。
「僕の理想は、江戸時代の飛脚です。」と、隼矢さん。
江戸時代の飛脚は、東京・大阪間という超長距離もワラジで難なく走っていました。走るのは苦しいというイメージを持っている人が多いですが、正しい走り方で走れば苦しくないし、どこまでも走り続けられるんだそうです。
「走るのは苦しい」と未だに思っている私にとって、これはとても夢のある話。みんな苦しい中でも心を鬼にして走り続けているのだと思っていました。正しく走れば実は気持ちよく走れる瞬間があるのだとしたら、それはその境地を目指すしかない!と少し新たな道が開けた気がします。
隼矢さんの今後の目標は、故障せず健康に競技を続け、その中で上を目指すこと。そして、トライアスロンや体を動かすことの素晴らしさをもっと多くの人に伝えることだそうです。
Wear / Shoes
普段走るときは、あまりウェアは意識せず気楽な格好で走っているという隼矢さん。ウィンドウブレーカーは、隼矢さんが勤めているNSIトライアスロンスクールのもの。真っ赤でかわいいですね。
そしてシューズは、なんとワークマンの2,980円のランニングシューズ。トップレベルの選手はめっちゃ高価なランニングシューズを履いているのかと思いきや、ワークマンと聞いてびっくり。安くて良いものを選べるのも、たくさん練習して、いろんなトレーニングを研究してきた隼矢さんだからなんだろうと思います。
ワークマンのランニングシューズは、クッションもしっかりしていて走りやすく、普段のジョギングで愛用しているそうです。丈夫でもう1年半以上履いているそうですが、その分重さがあるので、あくまでジョギング用。レースではHOKAやアシックスを履いているとのことです。私もワークマン、買いに行こう…。
シューズ:ワークマン
以上、隼矢さんのランナーズスナップでした!「もっと楽しく健康に運動する人が増えてほしい」そんな思いを今回お聞きして、私も共感した部分がとても多く、このブログを通してより多くの方に伝えていけたらいいなと思いました。そして私自身も、自分の練習のスタイルや走り方など、改善できるところがもっとあると、とても勉強になりました。隼矢さん、ありがとうございました!